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元 禄
割箸の4つの角を削ってなめらかにし、割れ目に溝をつけて割れやすくした箸。正式の名称は元禄小判ですが、いつのまにか元禄と呼ばれるようになりました。明治20年ごろ大和市町でつけられた名前です。元禄時代の元禄小判に溝が入っていることから、溝をつけた割箸を元禄と呼ぶようになりました。
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利 久
利久方割箸は、2本がくっついていて仲の良い夫婦のように一緒になっているところから、「夫婦利久」といいます。割箸ではない普通の利久箸を、一本利久と呼びます。これは中央をやや太くし両端を細く削って面を取った赤杉製の箸で、千利休(1552~1591)自ら求道の心を込めて考案したものです。利久箸は吉野杉のものが最高とされ、下市町がその主産地です。
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天 削
割箸の中の最高級品。割箸の頭部が鋭角にカットされたもので、ちょうど天(頭)が削れているように見えることからこの名前がつけられました。全体には角取り、溝付の加工はされていませんが、先端部の料理をはさむ部分にだけ、わずかに先細加工や角取り溝付の加工がされているのが特徴です。 杉天削は吉野杉独特の美しい柾目、優雅な芳香と光沢を持ち、端の王者としての風格があります。最高の日本料理に使われる箸です。
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丸 箸
祝箸には柳の木が多く使用されています。その由来は、柳が厳寒の中で真先に芽を出し春を告げる木であることから、魔障を防ぎ、邪気を払い、不浄を払い清めるめでたい木として、古代日本人の信仰の対象になったことによります。正月、結婚式、成人式、誕生祝、初節句、還暦、古希等、あらゆるお祝い事の膳に広く使用されています。先が細く丸く、大変使い勝手の良い箸です。
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小判(写真左)
割箸の角の部分を削り、使いやすくなめらかにしたもの。頭部から見ると角を取ってあり、長方形ではなく小判形状に見えるのでこの名前がつきました。現在では、割箸の4つの角を取って割れ目の入れられたものを全て小判と呼んでいます。
丁六(写真右)
割箸の頭部が長方形のもので、角を取ったり割れ目に溝をつけたりする加工が全くなされていないもの。価格も安く、弁当箸として使われています。
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